面白い記事vol.37『抗生物質、風邪(かぜ)に“効かない”のに病院で処方される理由』

ご存じの方からすれば「今さら~
」みたいな話になってきますが、

診療などで話をしていますと、解っているようで解っていない方や、大きく誤解されている方がまだまだ多いなぁ~⤵と感じる中、

下記の記事
があげられていましたので、ご紹介


解っている方も改めて読んでみても良いのではないでしょうか

 ↓  ↓  ↓  ↓  ↓






【抗生物質が誤解されている】

「これ何の薬ですか?」
「抗生物質ですよ」
「……」
「原因となるばい菌を殺す薬です」
「今熱があるんだけど、熱に効くんですよね?」

 患者さんへの服薬指導時に、こんなやりとりがありました。その続きですが「原因となるばい菌がなくなれば、結果的に熱が下がってきます」と答えておきました。熱があって具合が悪い時は、説明を聞いてはいるものの、納得できる部分だけ聞いているものです。

・抗生物質服薬→原因となるばい菌を殺す→ばい菌がなくなれば熱を出す必要がなくなる→熱が下がる

 という流れで熱が下がるわけですが、途中の過程を省略してしまうと「抗生物質→熱が下がる」となり、熱を下げる薬として認識してしまいます。抗生物質では効かない熱に対しても患者さんから「抗生物質ないんですか?」と訴えられ、処方してしまうケースがあります。

 昨年10月に「抗菌薬意識調査2018」というものが発表されました。抗菌薬という普段聞きなれない言葉が出てきますが、「抗生物質+合成抗菌薬」で細菌を殺す作用のある薬すべてを指します。服薬指導をするとき、合成抗菌薬であっても患者さんがよく知っている「抗生物質」という言葉で説明してしまうことがあります。ここでは正確にするため「抗菌薬」とします。

 この意識調査は、AMR臨床リファレンスセンターが10代から60代までの男女721名を対象にインターネットによる回答を集計して調べたものです。これによると、「抗菌薬がどのような病気に効果があると知っていますか?」という質問に対して、「風邪」と答えた方が49.9%、インフルエンザと答えた方が49.2%でした。残念ながら風邪とインフルエンザには効果がないのですが、効果があると誤解されています。一方、膀胱炎が26.7%、肺炎が25.8%という回答で、正しく理解している人は少ないことがわかりました。

「抗菌薬はどのような薬だと思いますか?」という質問では、71.9%の方が「細菌が増えるのを抑える」と正しく回答できました。一方で、「熱を下げる(40.9%)」「痛みを抑える(39.9%)」と誤解している人もいました。

「風邪で受診した時に、どのような薬を処方してほしいですか?」という質問への回答は、「咳止め(61.9%)」「解熱剤(59.8%)」「鼻水を抑える薬(53.0%)」「抗菌薬(30.1%)」「痰切り29.1%」でした。風邪には効果がないにもかかわらず、およそ30%の人が自ら抗菌薬を希望しているということです。


【風邪に抗菌薬が効かない理由】


 風邪は熱、のどの痛み、鼻水、咳痰の症状が同時に現れます。熱だけがある、のどの痛みだけがあるといった症状はかぜではありません。そして、それらの症状は中程度といわれ、さほど強くありません。熱といっても微熱程度ですし、のどが痛いといっても食事はのどを通ります。鼻水は出ますが、ある程度の間隔でティッシュでかめばよく、咳痰はあっても夜中に眠れないほどではないのです。風邪の原因はアデノウイルスやライノウイルスなど「ウイルス」です。これらのウイルスが鼻やのどから侵入して全身に入っていきます。ウイルスを追い出すために、風邪の4症状が出るのです。

 ウイルスと細菌はどちらも病気の原因になるため、混同されがちです。しかし、生物として決定的に違いがあります。細菌は生物で、自ら増えることができます。一方、ウイルスは生物ではなく、他の生物に寄生することで増えることができます。

 病原ウイルスはヒトという生物に寄生しているから問題となるのです。ウイルスはヒトの細胞に潜りこんでしまうので、ウイルスを攻撃しようとするとヒトの細胞ごと攻撃することになってしまうため、薬がつくりにくいのです。それでもウイルス特有の物質に注目してそれを抑える薬をつくることはできます。帯状疱疹の原因となるウイルスやB型肝炎の原因となるウイルスについては薬があります。

 しかし、風邪の原因となるアデノウイルスやライノウイルスは毎年型が変わるので、薬をつくったとしても意味がありません。また、風邪の場合は3日程度したら自然治癒するので、わざわざ開発費をかけてつくる必要がないのです。風邪には原因そのものに効く薬はありません。

 抗菌薬は細菌特有の物質に注目して、それを抑える薬です。ウイルスと違ってヒトの細胞とは独立して存在しているため、ウイルスのみを標的にしやすく、薬がつくりやすいのです。そのため抗菌薬は数多くの種類があります。抗菌薬は細菌特有の物質に注目しているので、ウイルスには効果がないのです。風邪の原因はウイルスなので、風邪には抗菌薬が効かないというわけです。


【必要がないのに服用すると副作用の懸念】


 それでは、なぜ、風邪で受診した際に抗菌薬が処方されるのでしょうか。風邪だと思っていても、診断の結果、風邪ではなかったからです。細菌による咽頭炎、副鼻腔炎、気管支炎、肺炎といった診断が出れば、抗菌薬が処方されます。はじめは風邪の症状だったものの、体力が落ちているうちに細菌感染することがあります。そういった時は抗菌薬が必要です。

 一方、患者さんが希望したから仕方なく処方することがあります。開業医の先生に多いのですが、患者さんは「お客様」なので、評判が悪くなると「集客」に影響してしまいます。それで患者さんから申し出があったときに、仕方なく処方してしまうのだそうです。

 必要がないのに抗菌薬を飲んでも、副作用の可能性を増やすだけです。むやみに「抗生物質ください」と希望しないようにしてください。




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