風邪には葛根湯?vol.2

風邪をひいたからって、葛根湯に単純に飛び付かない方が良いですよ~!!って、話をしました。漢方医学のバイブル『傷寒論』。ここに記載されている内容を一つ、葛根湯(第18章)「太陽病、項背強ばること几几、汗無く、悪風するは、葛根湯これを主る」桂枝湯(第5章)「太陽病、頭痛、発熱し、汗出で、悪風するものは、桂枝湯これを主る」どちらも、『太陽病』と言う風邪の段階では、同じ浅い状態のものです。"項背強ばる"...

風邪には葛根湯?vol.1

「風邪には葛根湯!!」と言うフレーズをよく耳にすると思います。また、「漢方薬には副作用が無いから安心!!」と言うのも、聞くと思います。正確に言うと間違ってるんですねぇ~!!どちらも!!何故って?例えば、病院へ行って薬を貰う時、西洋医学の診察手順を踏んで、処方箋を出して貰いますよね!!漢方薬は、ご存じの通り東洋医学の薬!!東洋医学の診察手順を踏んで、漢方薬を決めないとダメなのです!!脈を診たり・・・舌を診たり・・・腹を...

デジタル?アナログ?

『五行』の話を数回してきましたが、「五感を鋭くする」と言う言葉がありますよね!!視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の五つの感覚の事です。ちなみに、東洋医学でも"ゴカン"と言う言葉がありますが、読みは"ゴカン"で同じですが、「五官」と書きます。目・舌・口・鼻・耳です!!東洋医学での「五官」は置いといて、「五感」です!!現代人、この「五感」が鈍くなって来ているなぁ~(T_T)と感じる事が多々あり、そして鈍...

五行 vol.3

前回は「木・火」と二つだけの説明でしたので、「土・金・水」の話です!!●土:「土は爰(ここ)に稼穡(かしょく)す、甘を作す」生化、受納などの作用を持つ事象●金:「金は従革と曰う、辛を作す」清潔、粛降(しゅくこう)、収斂(しゅうれん)などの作用がある事象●水:「水は潤下と曰う、鹹(かん)を作す」寒涼、滋潤、下へ事物を運ぶ作用などの事象「土」は五臓では「脾臓」です!!当院で治療をしている患者さんに、"土用"の...

五行 vol.2

前回に続いて『五行』の話です。あらゆる事物の基本となる『五行』!!「木・火・土・金・水」で構成され、そしてあらゆる事物は、その五つの中のどれかに起因する、と紹介しましたが、皆さんは「木・火・土・金・水」って、何なんだ?と思ったのではないでしょうか?この五つには、それぞれ特定の性質と特徴があります。中国最古の政治史・政経を記したとされる『書経』の文章と共に、順番に"木"から簡単に紹介しましょう...

五行(ごぎょう) vol.1 

以前、東洋医学の内臓の話をしたかと思います。五つありますと・・・。 肝・心・脾・肺・腎です!! それぞれの特徴や働きについて、書いて行こうと思っているのですが、その前に何故、五つなのか? 東洋医学には『五行(ごぎょう)』という考え・思想があります。 例えば、肝・心・脾・肺・腎の『五臓』なら、 肝=木(もく)心=火(か)脾=土(ど)肺=金(きん・こん)腎=水(すい) という様に...